1

3/12
前へ
/12ページ
次へ
ずっとこのままでいいんだ、ずっと、永遠に。 誰かの声を聞いて私は何を得するんだろう。 逆に、何かを言われ損しかしないきがする。 そんなの、嫌すぎる。 どうして自分から傷つきにいかなければならないんだろうって、思ってしまうんだ。 この入院だって自分が望んだことではない。 親が勝手に決めて勝手にこうなったこと。 治すことなんて、望んでいないのに。 私は私だけの世界を作りたい、誰にも邪魔されたくない。 ずっと、このままでいいのに。 ✿ 読書をすることが好きだ。 誰にも邪魔されずに読めるから。 ただ、ずっと読んでいると誰かが来たことに気づかなくなる。 だから今も同じ状況。 肩を叩かれたことによって視線を本から外した。 『久しぶり、来るのが遅くなってごめんなさいね』 『久しぶり、大丈夫』
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

153人が本棚に入れています
本棚に追加