燃やすな

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 おばさんは寝る前、早く乾くようにと石油ストーブの真上に洗濯物を干していた。  それが寝ている間に落ちてしまい、ちょうどストーブの火が引火してしまったところだった。  幸い、火はまだ燃え広がったりはしておらず、おばさんは慌てて起きると燃えている服をベランダへ放り水をかけて鎮火させた。  目を覚ますのが後数分でも遅れていたら、家は燃えていたかもしれないし、最悪自分も命を落としていてもおかしくない状況だった。  ひょっとしてお母さん……わたしを助けてくれるために夢に出てきたの?  目を覚ます直前、怒りながら「燃やすな!」と叫んだ母親の顔と声を思いだし、おばさんはだから夢で怒鳴られたんだと、すぐに思い至ったという。
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