その想いが叶うことはきっと

5/5
前へ
/5ページ
次へ
しかし今日こそは、、と声をかけることに決めた。 大きく息を吸い込み一歩踏み出す。 「読むの早いね。毎日来てるよね?本、好きなの?」 「あぇ!?あ、うん! まあね。」 こちらを向いたあの子の顔はほんのり赤く、驚きの色が見えた。 何とか会話を繋ぐ。 ひとつひとつの仕草がとても可愛かった。 この時間が永遠に続けば良いのに!! しかし虚しくも終わりの時間が来てしまった。 「あ、もう行かなきゃ。それじゃ私は此処で。」 やだなぁ、ずっと話していたいのに。ずっと、ずっと、 するとあの子はばっと立ち上がり走りながら 「じゃあ、また明日!!」と吐き捨てた。 嬉しい。明日も会ってくれるんだ。 この恋は、名前も知らないあの子を苦しめてしまうだろう。 それでももう少しだけ、、、あの子を想えたら。 私はどれだけ幸せだろうか。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加