0人が本棚に入れています
本棚に追加
一枚、また一枚と、ページをめくっていく。
その動作をただひたすら繰り返していた。
私は今、学校の図書室にいるのだ。
毎日ここに来て本を読む事をもう二年と三ヶ月ほど続けている。
ーいや、「読む」だと少し語弊がある。
恋愛、ミステリー、経済、だけでなく図鑑や辞書まで手にしている。
内容など一ミリも入ってきていないが。
私が此処に来る理由、 それはとても 簡単な事だ。
好きな人がいるから。
まぁ、どこにでもある恋愛漫画の様なありきたりな話だ。
ただひとつ、ただひとつだけ違うところがある。
私が好きなのは、綺麗な髪を肩ぐらいまで伸ばした女の子。
そう、女の子なのだ。
勿論、私は女だ。
彼女は、微笑みは天使の様だった。
その微笑みが私に向いた事はないが。
それでも良いのだ。
側で彼女を見続ける事が出来るなら、
私は、
それで。
ただ少し期待しているところもある。
いつか、私に向けてあの笑顔を見せてくれる日が来るかもしれない。
なんて。
最初のコメントを投稿しよう!