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ーー桃!
ーーよぅ、麻里子、夏実は?
ーー一緒じゃねえのか?
ーーうん…そのことで桃に話したいことあって。
ーー何だよ、神妙な顔して。
ーー桃…夏実のことどう思ってんの?
ーー分かってるだろ。
ーーふざけないで!まじめに聞いてんだから。
「いつもの麻里子じゃなかった。いつもなら笑って俺の頭を叩くのに…」
ーー好きに決まってんだろ。でも…夏実、俺のこと最近無視してるし…嫌われたかな。
ーー夏実だってまだ桃のこと好きなんだよ。でもこの前、『アタシと桃じゃ身分が違いすぎるから桃とはもう会えない。会っちゃダメなんだ』って泣いてた。
「何が身分だよ、って思った」
ーー何だよそれ!今は平成なんだぜ!江戸や明治じゃあるまいし。
ーーでもアタシや夏実はバカ女で、桃はラサールじゃん。
ーー勉強ができるってだけだろ?足が速いとか野球が上手いとか、それと同じことだろ。
ーーでもそれだけじゃないよ。
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