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ー礼人さんは、殺した人に、憎しみがあったんですか。 「うん。」 ー誰を、殺したんですか。 「……親父だよ。」 ーお父、さん……。 「そ。親父が、母さんを殺したから、僕も親父を殺した。」 ーその場合って、お父さんも同僚に? 「いや、親父は地獄。」 ー何の違いなんでしょう? 「正義感で人を殺せば、死神か悪魔。ただただ人を殺せば、地獄行き。だから、さくらが人殺しをすれば、地獄へまっ逆さまってこと。」 ーだったら、どうすれば礼人さんの隣に居れますか。 「死にたいと、心から願ったらかな。」 ー願いますっ。ずっと、ずっと! 「……ありがと。んじゃ、さいなら。」 ーはいっ! その日から、何度願っても、礼人さんは来なかった。 嘘つきかと思ったが、それは違う。 心の何処かで、礼人さんに会うために生きたいという気持ちがあるからだ。 ー死にたくないよぉっ……。 「(ごめんね、さくら。)」
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