Prunus avium

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 僕はそこでようやく現実世界に戻った。パソコンに並ぶ文字。自分が書いていたものを見直すと、それは小説と呼べそうなものではなかった。そのため全て消そうと、バックスペースに中指を置いた。然し、どうせなら後で使えるかもしれないから取っておこうという気になって、パソコンの中に保存しておいた。もう外は暗かった。僕は桜桃が立ち並ぶ方に体を向けた。すると、ラインが来た。 「ラーメン食べに行きたいです。」 わざと丁寧語でメッセージを送信してきたのはまつむだった。春休み最後の三日間はオフらしく、その最初の日の昼に食べにいくことになった。
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