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深い眠りから覚めたかのようにゆっくりと目を開ける。
目の前の視界はまだぼんやりとしてはっきりしない。
しかし…。
不思議と手足にはしっかり力が入る。あれほど感じていた空腹感はまるで嘘みたいになくなっていた。
もしかして、あれは夢…だったのか?
「ははっ。はははっ。全く縁起が悪いぜ。でも良かった…夢か。これでやっと…。」
由紀子に会いに行ける。
由紀子待っててくれ。今行く。ふふ、指輪見たらなんていうかな?
由紀子の喜ぶ顔を1人想像し、口元が緩む。
心臓の鼓動が踊るように脈を刻む。
そして意を決したかのように目の前へ向かって走り出した。
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