探偵部

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探偵部

少女の名前は来栖(くるす)きずな。たった二人の探偵部の部員。高校一年生。入学してからテストはずっと満点の天才。中学時代に問題を起こしたことがある。 少年の名前は齋藤(さいとう)時雨(しぐれ)。探偵部の部長。高校三年生。卒業後、研究所から勧誘を受けているほどの天才。一年生のとき、校舎内で事故を起こした。 二人とも常軌を逸した天才である。この二人が在籍する高校、私立葛之葉(くずのは)高校は偏差値そこそこの設備が少し良いだけの高校だ。 二人なら日本どころか世界一の偏差値をもつ高校も行けるはずだ。 しかし二人は葛之葉高校に進学してしまった。 天才の考えることは凡人には理解できない。葛之葉高校の理事長である尾先(おさき)在雅(ありが)はそんなふうに考えていた。 尾先自身も三十代で高校を設立した実力者(天才)だが、二人はそれ以上の天才なのだ。
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