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調査
きずなと時雨は兎小屋の前に来ていた。
兎小屋の周りにはバリケードテープが張り巡らされていた。周囲に人は全くおらず、兎小屋内にあった兎の死骸も血も綺麗に無くなっていた。
生きている兎は小屋の隅で足をダンダンと鳴らしていた。
「せんぱーい、綺麗に片付けられちゃってますよー。」
そう言いつつ、きずなは片付けられたばかりの兎小屋を持っていたカメラで撮った。
「うーん、どうしたものかなぁ。とりあえず、中に入ってみない?」
「そーですねー。」
そう言い、きずなは小屋の扉に手をかけた。しかし扉は押しても引いてもびくともしない。
「せんぱい、大変です。鍵かかってます。」
相変わらずの棒読みと無表情できずなは告げる。時雨は苦笑いをしながら、
「まぁ、中に兎は中にいるし鍵はかかってるだろうね。」
と、答えた。
「どーします?」
「職員室に取りいこうか。」
「りょ、でーす。」
そんな会話をして、二人は職員室に向かった。
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