0人が本棚に入れています
本棚に追加
4.明美
お母さんは私の事をじっと見ている。
じっと見られると恐い。
「お母さん、このままだと私狂っちゃう」
「………………」
お母さんは黙ったままだ。
私は一体どうすればいいのだろう。
お母さんが反応してくれない。
「明美……お母さんの言う事をなんで聞けないの?」
「ちゃんと聞くから解放してよ」
「嫌だと言ったら?」
「そ、それは……」
私は迷ってしまう。
お母さんに壊されるわけにはいかない。
お母さんを止めないと……。
「私を解放してくれたら、新しい玩具連れて来て恐い思いをさせてあげればいいじゃない」
「明美にそれができるの?」
「で、できない」
「苦労しているのはいつもお母さんよね」
「うん、そうだね」
「うん、そうだねじゃないよっ!」
「ひぃ」
お母さんが私に近づくと髪の毛を引っ張る。
「お母さん、痛いから、痛いの、髪の毛離して」
「五月蠅い、できそこないの子が口答えするんじゃないのっ!」
「は、はひ」
私はお母さんが恐い。
恐くて失禁しそうになる。
「明美、明美の髪の毛、すべすべしてて気持ちいいわ」
お母さんの目がおかしい。
まるで狂ってるような目をしている。
「きゃはははははっ、明美~、お母さんの事をどう思ってるの?」
「えっとね、大切な母親だよ」
「………………」
「嘘言ってるんじゃないよっ! この馬鹿娘がっ!」
と言いながら、お母さんは私の頬を手で叩いた。
「い、痛いよ」
「こんな痛み、お母さんと比べたら痛くない」
「お母さん、こんな事はもうやめてお願い」
「もうやめてお願い~? どの口が言ってるの」
お母さんは私の口に両手を入れると引っ張る。
「いたひ、いたひの、やひゃて」
「本当に使えない子、明美はお母さんの子じゃありません」
「なんでそんな事を言うの、ひどいよ」
私はとうとう泣きだしてしまった。
「泣いてもダメよ」
お母さんは爪剥がし機で私の爪をまた剥がした。
「ぎゃああああああっ、いだいの、いだひ、もう無理……」
「気絶したのね、だらしない」
その時だった。
私の娘は失禁をしたのだった。
「その歳でお漏らしなんて最低ね」
「これからどうしようかな」
私は考える事にした。
明美ばかり恐い思いをさせててもつまらないわ。
別の見知らぬ人を連れてきて楽しまないとダメね。
しばらくすると明美が目を覚ます。
「明美、おはよう」
「お母さん、おはよう」
「私どうしていたの?」
「気絶していたのよ」
「そうなんだ」
「うん」
私は耐えれないで気絶していたのね。
パンツが濡れている。
私は失禁もしたのね。
この歳でお漏らしなんて恥ずかしいよ。
「明美、お母さんに謝りなさい」
「は、はい、お母さん、本当にごめんなさい」
「明美の爪が3つもなくなったわ」
「うん」
「また元に戻るから平気よ」
「うん」
きっとお母さんが拘束具を外してくれるに違いない。
「お母さん、こっちに来て」
「どうしたの? 明美」
私はお母さんの顔に唾を吐いた。
「明美、何しているの、せっかく解放しようとしたのに」
「馬鹿じゃないの、お母さん、こんなんで私は屈しなさいよ」
「お母さんの事を馬鹿呼ばわりをするのね」
「ひどい事をして恐い事をしないと何もできない親じゃない」
「そこまで言うのね、わかったわ」
「もっと恐い思いをさせてあげる」
明美の事はどうしようかな。
爪剥がし機だけではもう効果なさそうね。
別の事を考えないとダメね。
私はしばらく考える事にした。
最初のコメントを投稿しよう!