最恐の家

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4.明美 お母さんは私の事をじっと見ている。 じっと見られると恐い。 「お母さん、このままだと私狂っちゃう」 「………………」 お母さんは黙ったままだ。 私は一体どうすればいいのだろう。 お母さんが反応してくれない。 「明美……お母さんの言う事をなんで聞けないの?」 「ちゃんと聞くから解放してよ」 「嫌だと言ったら?」 「そ、それは……」 私は迷ってしまう。 お母さんに壊されるわけにはいかない。 お母さんを止めないと……。 「私を解放してくれたら、新しい玩具連れて来て恐い思いをさせてあげればいいじゃない」 「明美にそれができるの?」 「で、できない」 「苦労しているのはいつもお母さんよね」 「うん、そうだね」 「うん、そうだねじゃないよっ!」 「ひぃ」 お母さんが私に近づくと髪の毛を引っ張る。 「お母さん、痛いから、痛いの、髪の毛離して」 「五月蠅い、できそこないの子が口答えするんじゃないのっ!」 「は、はひ」 私はお母さんが恐い。 恐くて失禁しそうになる。 「明美、明美の髪の毛、すべすべしてて気持ちいいわ」 お母さんの目がおかしい。 まるで狂ってるような目をしている。 「きゃはははははっ、明美~、お母さんの事をどう思ってるの?」 「えっとね、大切な母親だよ」 「………………」 「嘘言ってるんじゃないよっ! この馬鹿娘がっ!」 と言いながら、お母さんは私の頬を手で叩いた。 「い、痛いよ」 「こんな痛み、お母さんと比べたら痛くない」 「お母さん、こんな事はもうやめてお願い」 「もうやめてお願い~? どの口が言ってるの」 お母さんは私の口に両手を入れると引っ張る。 「いたひ、いたひの、やひゃて」 「本当に使えない子、明美はお母さんの子じゃありません」 「なんでそんな事を言うの、ひどいよ」 私はとうとう泣きだしてしまった。 「泣いてもダメよ」 お母さんは爪剥がし機で私の爪をまた剥がした。 「ぎゃああああああっ、いだいの、いだひ、もう無理……」 「気絶したのね、だらしない」 その時だった。 私の娘は失禁をしたのだった。 「その歳でお漏らしなんて最低ね」 「これからどうしようかな」 私は考える事にした。 明美ばかり恐い思いをさせててもつまらないわ。 別の見知らぬ人を連れてきて楽しまないとダメね。 しばらくすると明美が目を覚ます。 「明美、おはよう」 「お母さん、おはよう」 「私どうしていたの?」 「気絶していたのよ」 「そうなんだ」 「うん」 私は耐えれないで気絶していたのね。 パンツが濡れている。 私は失禁もしたのね。 この歳でお漏らしなんて恥ずかしいよ。 「明美、お母さんに謝りなさい」 「は、はい、お母さん、本当にごめんなさい」 「明美の爪が3つもなくなったわ」 「うん」 「また元に戻るから平気よ」 「うん」 きっとお母さんが拘束具を外してくれるに違いない。 「お母さん、こっちに来て」 「どうしたの? 明美」 私はお母さんの顔に唾を吐いた。 「明美、何しているの、せっかく解放しようとしたのに」 「馬鹿じゃないの、お母さん、こんなんで私は屈しなさいよ」 「お母さんの事を馬鹿呼ばわりをするのね」 「ひどい事をして恐い事をしないと何もできない親じゃない」 「そこまで言うのね、わかったわ」 「もっと恐い思いをさせてあげる」 明美の事はどうしようかな。 爪剥がし機だけではもう効果なさそうね。 別の事を考えないとダメね。 私はしばらく考える事にした。
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