そこにいる
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それでさ、わたしが目の前で血まみれでぐちゃぐちゃに潰れているんだけど。 わたし、幽霊になったのかな? まあ、それはもういいんだけどさ。 それよりも。 あいつが今、わたしの目の前にいるんだよ。 野次馬でできた人ごみは、わたしにもあいつにも気づかないらしくてさ。 あいつが初めて見た赤い目を、細めて。 にっこり笑っているんだけど。 わたし、追いつかれたみたい。
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