禁断の狂愛(3)歪みゆく侑子脳

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 陽翔くんは、後頭部を触りながら侑子の目の前まで来た。お昼ご飯を食うの相変わらず早い陽翔くん。 「なぁ、侑子」 「んっ?」  目を合わそうとはせずに斜め上を見ながら話し掛ける陽翔くんに対して、何か言いたそうな事があるのかなと思った。  これも付き合っているから仕草とかで分かるのかもしれない。 「今週の土曜、空いてる?」  急なデートに近いものを誘われた。野球部員は土日も平常で練習に明け暮れた日々だ。  甲子園はあと一歩の所で負けてしまい、部活自体は卒業かと思った。  でも、卒業前に3年生と1、2年生の対抗試合があるらしい。  練習が卒業になってからは、時々遊びに誘ってくれていた。今週の土曜日に一緒に居られるのが嬉しかった。  陽翔くんは、優しくて思い溢れる人だ。前までは陽翔くんが部活を終えるまで図書室で勉強していた侑子。  久し振りに陽翔くんと遊びたい!  陽翔くんの事で頭がいっぱいになり、2人で遊んでいる妄想までしてしまう。
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