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でも、良い事ばかりは考えてられない侑子。大学受験を控えているし、金銭面はBL関連に使ってしまった。
とてもお金も時間もないのだ。
先程まで嬉しがって目を輝かせていたのに、一瞬にして侑子の顔色が変わってしまう。
「ごめん。その日は用事があるんだ」
陽翔くんに嘘をついた。用事なんて何もないのだ。ただお金が貯まるまでは我慢しようと自分自身で決めた。
陽翔くんだって体育会系の大学を受験するみたいだから邪魔したら悪いもんね。
「そっか、また誘うわ」
とぼとぼと背中を寂しそうにしている陽翔くんを見ているのは辛かった。
ああ、時間とお金さえあればなぁ・・・・・・。
何も言えずじまいに陽翔くんが去っていったから心の中で謝る。
『ホントにごめんね』
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