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まずは目を閉じて唇を交わす。唇に陽翔くんの舌が当たる感触がして、侑子は口を開いた。
滑り込ませるように舌が口内に入り込む。
舌を絡めた後、陽翔くんの口元が一気に舌を吸い上げる。
ちゅーっとわざとらしく音を立てて気分を味わうみたいだ。
またちゅぱっと鳴らし、口同士を離す。逃がさないよう侑子の身体を抱き締めた。
「うわっ」
侑子が戸惑う姿を見て喜ぶ陽翔くん。そのまま陽翔くんは床に倒れ込んだ。同じように侑子も抱き着いた状態で倒れ込むかと思えば、陽翔くんが両腕で侑子の腰を支える。
まるで陽翔くんの身体に跨っているみたいだ。
その瞬間、脳内がビビッと衝撃が走る。BL脳が発令したのだ。
「どうした? 侑子から誘ってくれるの?」
侑子に跨られ逃げ場を失う陽翔くん。侑子にとっては危ない構図だ。
今まで陽翔くんを襲いだとかなかった筈だったのにーーー
無性に抱きたい。私のモノにしたい。
そう自分自身が攻めになったような気分に陥った。
陽翔くんの身体を襲い、女性を抱けないように調教しなきゃと思ってしまう。
突然、攻めの男性になれた気持ちでBLをしたくなったのだった。
敢え無く陽翔くんは、侑子によって食べられてしまう。
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