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「ねぇ、侑子」
「何?」
「昨日、やっと発売されたんだっ!」
華帆に話し掛けられ、自分の思考に浸っている自分自身を寄り戻した。
「あっ」
何かと思い、華帆を見つめれば、案の定学校に相応しくない物だった。
また学校にそんな物を持ってきたのかと頭を抱える。もし教師にバレてしまったら没収と説教が待っているというのに。
華帆がバッグの中から取り出したのはゲーム機だった。携帯のアプリよりもゲーム機でやるゲームの方が楽しいらしい。
ゲームを好まない華帆には理解し難い物だった。
それと箱を差しだしてパッケージを見せてきた。新作ゲームのソフトだとわざわざご丁寧に内容まで教えて貰った。
華帆のバッグは四次元ポケットかというくらいに次から次へと出てしまう。
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