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「そ、そんな訳ないでしょ!そんなこと言って捨てるなんて相当、酷い親だ!君はとっても可愛そうな子なんだなあ。よし、せめてもの救いになるように僕が良い名前を付けてやろう。えーと、そうだなあ、君は半寸の僕の倍くらいの大きさだし、人間みたいな体つきをしてるし、修行僧みたいななりをしてるから一寸法師と名乗ったらどうだい?」
「ああ、それはいいねえ、是非、そうするよ」
という訳でコガネムシに名前を付けてもらった一寸法師は、ちょっと元気が出て来て猶もてくてく歩いて行き、人間の通る道に出ると、向こうからとても可愛い娘が付き添いの小僧と一緒に歩いて来ました。
一寸法師はその娘に一目惚れしてしまいましたが、娘は一寸法師に全く気付かずに通り過ぎてしまいました。
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