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「仁計……ちょっと厄介な事になった。手を貸してくれ。」
「俺はガキには興味ない。綺麗なおねーさんのお願いしか聞く気はねぇな。」
「手を貸してくれたらこれをやる。」
冬真の手には、ピンク色のチケットがひらひらと載っている。
「その券は……まさかっ‼」
チケットを見た瞬間、仁計の目の色が変わった。
「雅町で1番人気の歌姫がいる店の、飲み放題チケットだ。」
「しょーがねぇな。今回は特別に手を貸してやる。おぃっ‼そこのクソガキ、さっさと済ませるぞ。」
「はっ…はいっ‼」
千雪は、二人のやり取りに目を白黒させつつ、冬真に手を引かれ本堂に上がった。
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