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ピシッ……
「何っ……これっ……!!」
愛理は足を進ませようとするが、五芒星の結界に阻まれて入れない。
「縛っ!!」
冬真がすかさず愛理の背後から、術で拘束する。
刹那
呪詛返しの印を組む。
「北方に夜叉明王、
南方に軍荼利明王、
西方に大威徳明王、
東方に降三世明王、
此処に悪しき呪詛あり。
悪しき呪詛よ、
放った主に返るがいいっ!!」
冬真が印を結ぶと、千雪から黒い煙が愛理に向かって解き放たれた。
一気に愛理の身体が黒い煙に包まれる。
「キャァッ……!!」
愛理のかん高い悲鳴が本堂に響き渡った。
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