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ザアッ……
土砂降りの雨が石だたみを打っている。
「これで、呪詛は鎮まった。」
「じゃあっ!!」
「斬る必要はないな。」
(あぁ……助かった…)
冬真が本堂に明かりを灯す。
ダッダッダッ……
「誰……?」
本堂に向かって全速力で走ってくる足音が雨に紛れる。
「愛理っ!!」
本堂で倒れている愛理を見つけると、奏は転がるように駆け寄った。
「愛理……」
色のない頬に手を添えた。
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