第一話・時期

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あの現象から二年という歳月が過ぎた。 俺は今大学生で有意義な生活を送っている。 しかし合成人間としての人格から解放された今でも何故か府に落ちない事が起こっているのだ。 今まで苦手だった論文が有り得ない位に上手くなっている。 あの体験を通して得た? いや、いくらなんでもそれは有り得ないだろう。 となると・・・・合成人間としての後遺症が今でも残っている可能性がないわけでもない。 あの合成ってのは精神にあらゆる衝撃を与えるからな。 ・・・・一度ピーターに相談してみるか。 俺がパソコンに向かおうとした瞬間だった。 「兄さん!ご飯だよ!!」 弟が部屋の外から呼びかけて来る。 ・・・・この弟も今ではしおりと再会し何も覚えてはいない。 気が付いたらこいつの体には大量の刺青・・・・一体あの時にこいつの身に何が起こったんだ? まぁ、今更考えたところで仕方がない。 もう何も危険な事なんて起こるわけがないんだ! 俺が部屋を出て一階へ降りて行った。
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