一時間しか営業しない牛丼屋

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2.従業員とのトラブル 私は目を覚ますと起き上がる。 「もうこんなお時間なのね」 支度してお店に向かわないとね。 私は着替えるとお店に向かった。 お店に着くと梨香さんと香奈さんが居ない。 昨日、あんな事があったからもう来ないかもしれないわ。 その時は私がまた一人で調理とお客様の対応をすればいいだけだわ。 私は準備をするからお店の中に入る。 そろそろ営業開始なのに二人は来ない。 やっぱり、来ないよね……。 「しょうがないか、一人でまた頑張るか」 結局、梨香さんと香奈さんは来なかった。 営業が始まっても二人は来ない。 結局、私が一人で調理とお客様の応対をしないといけないのでつらくなった。 するとお客様からこう言われた。 「新人さん、もうやめたのか?」 「そ、そうみたいですね」 「貴方も大変だな」 「とても大変です」 私は心の中で二人がいれば楽だったなと感じた。 すると別のお客様からこう言われた。 「新人さんって別の所でも働いているのか?」 「それは知りません、どうしてですか?」 「さっき行った喫茶店で見かけたぞ」 「それ本当ですか?」 「ああっ」 私はお客様から喫茶店の場所を教えてもらった。 営業が終わったら行ってみましょう。 しばらくしてから牛丼屋の営業が終わる。 私は後片付けをしてから喫茶店に向かった。 梨香さんと香奈さんが働いている喫茶店に着いた。 喫茶店の中に入ると従業員が 「いらっしゃいませ」 と言ってきた。 私は席に案内されると座る。 梨香さんと香奈さんは何処かな。 居たわ、今はお客様の応対をしているのね。 お客様の応対が終わるとこちらに注文を伺いにきた。 「ご注文いいですか?」 「はい」 「ねぇ、梨香さん、どうして今日来なかったの?」 「あっ、詠美さん……」 梨香さんは困った顔をしていた。 「それはその……こっちの方が給料多いから」 「そういう事ね」 私はその理由で腹が立った。 1時間限定の牛丼屋だけど、給料2000円も出している。 無断で休まれたらこっちも困るのだった。 「梨香さん、今はお仕事中だから後で香奈さんと一緒にお店に来てね」 「はい、わかりました」 私は喫茶店を出ると牛丼屋に戻った。 お店に戻ると私はお店の中へ入った。 しばらくしてから梨香さんと香奈さんが来た。 「梨香さんと香奈さん、座って頂戴」 二人は座る事にした。 「どうして今日来なかったの?」 梨香さんがこう言った。 「1時間だけじゃ働いた気がしません」 「そういう事を言うのね」 「ごめんなさい」 「梨香さん、無断で休むのは良くないわ、私も迷惑なの」 「それはごめんなさい」 「働くという事はお金が発生するのよ、わかるよね」 「はい、わかります」 「わかるならなんで無断で休むのよ、私の事を舐めてるの」 「そういうわけではありません」 すると香奈さんがこう言う。 「詠美さん、私も梨香も無断で休むつもりはなかったんです」 「実際に二人とも無断で休んでるじゃない」 「はい、その通りです」 梨香さんと香奈さんは申し訳なさそうな顔をしている。 「二人ともお尻をこっちに向けなさい」 二人は頷く。 梨香さんと香奈さんはお尻を詠美の方に向けた。 「それにしてもお客様が言ってた通りに良いお尻ね」 すると梨香さんがこう言った。 「詠美さん……顔がエッチになっています」 「エッチになって当然でしょ、こんなにぴちぴちなお尻があるんだから」 梨香さんと香奈さんは少し怯えていた。 二人は一体これからどうなるのだろうと感じていた。 私は梨香さんと香奈さんのお尻を手で叩いた。 すると梨香さんは 「きゃあっ、痛いよ」 そして香奈さんが 「痛いです」 「痛くしているんだからね」 私はもう一回二人のお尻を叩いた。 そうしていると梨香さんと香奈さんが 「詠美さん、痛いです」 「はい、おしまい、座っていいよ」 二人は言われた通りに座った。 梨香さんはこう言った。 「詠美さん……パンツ見たでしょ」 「うん、見たよ、可愛らしいパンツだったね」 梨香さんは赤面している。 香奈さんもこう言ってきた。 「私のも見たよね」 「香奈さんのはアダルティーなパンツね」 香奈さんも赤面している。 「二人とも顔真っ赤にして可愛いわ」 そうしていると梨香さんが 「え、詠美さんのパンツも見せて下さい」 「女性がそんな事を言うのはダメよ」 「でも、私達のだけ見ておいてそれはずるいです」 「見せませんよ」 「あぅ……」 「そんな顔をしないの、今度見せてあげるからね」 「は、はい」 「じゃあ、梨香さんと香奈さん、明日からまたお願いね」 二人は 「はい」 とお返事をくれた。 「帰っていいわ」 二人は立ち上がるとお店の外へ出て帰っていった。 「さてと、私も帰ろうかな」 その時だった。 「悪いな、遅くなって」 「誰よ、貴女」 「昨日、営業妨害だの、従業員のお尻触っただのことで1000万円持ってきたぞ」 「ああっ、思い出した、本当に持ってきてくれたのね」 「ああっ、そうだ」 男性は私に1000万円を渡してきた。 私は受け取ると 「次は気をつけてね」 「そうするよ」 男性は走り去って何処かに消えた。 「1000万円か、どう使おうかしらね」 「梨香さんと香奈さんと私の三人で旅行もいいわ」 私はこのお金の使い道はじっくりと考える事にした。 今度こそ、私は家に帰宅するのだった。 明日も良い事がありますように……。
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