一時間しか営業しない牛丼屋

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9.お仕事再開 私は今お仕事場に居る。 まだ営業開始前でもう準備は終わっている。 そこに梨香さんと香奈さんがお店の中へ入ってくる。 「詠美さん、こんにちわっ」 「詠美さん、こんにちわ」 「梨香さんと香奈さん、こんにちわ」 私は挨拶すると二人が着替えるロッカールームに行く。 「ねぇ、梨香さん、昨日はよくもしてくれたのね」 「な、何の事ですか?」 「下着姿を撮影したでしょ」 「は、はい」 「どうみてもやり過ぎでしょ」 「ごめんなさい」 私は梨香さんのお尻を触る。 「や、やめて下さい、セクハラですよ」 「セクハラ? 言いつけるの?」 「立派な犯罪じゃないですか」 「そんな事を言うんだ」 「だって良くないです」 「梨香さんは私の下着姿を撮影しておいてそんな事を言うのね」 「……」 「わかった、もういいです」 「えっ? 何の事ですか?」 「梨香さんを解雇します」 「そんな、嫌です」 「やめてくれて結構よ」 「わかりました、今までありがとうごございました」 梨香さんはお店の外へ出た後、何処かに消えた。 「香奈さんはどうするの?」 「私もやめさせてもらいます、今までありがとうございました」 香奈さんもお店の外へ出た後、何処かに行ってしまった。 「結局はこうなるのね」 私は一人でお仕事をしていた方がいいのかな。 とりあえず、営業開始しようかな。 お店の外を見ると繁盛していたのが人が少ない。 「他に従業員が居ないとダメなのね」 牛丼屋の営業開始だから営業をする事にした。 一人で営業をしていると大変ね。 調理とお客様の応対で精一杯。 お客様からは注文した品が出てくるのが遅いと言われてしまう。 挙句の果てには新人さんがいた方が良かったと言われる。 私は一体何をしているのだろう。 このままでは繁盛していた牛丼屋が消えてしまう。 どうにかしてまた繁盛さを取り戻さないと……。 しばらくすると今日の営業時間が終わりだった。 最後のお客様が食べ終わってお店を出た。 「ありがとうございました」 「片付けでもしようかな」 片付けをしていると誰かが来た。 「すいません、誰かいますか?」 「なんでしょうか?」 「梨香の親です」 「初めまして、詠美です、牛丼屋のオーナーです」 「お話いいですか?」 「はい」 「うちの娘に何をしたのですか?」 「そ、それは……」 「何をしたのですか?」 「梨香さんからは聞いてないのですか?」 「聞きました」 「ならその通りです」 「私の娘が貴女の下着姿を撮影をしてごめんなさい」 「いえ、気にしないで下さい」 「それと仕返しみたいに私の娘のお尻を触ったのでしょ」 「はい」 「セクハラじゃないですか」 「そうですね、すいません」 「まあ、私の娘も似たような事をしてるから責める事ができません」 「はい」 「解雇したんですよね」 「はい」 「私の娘のお友達である香奈さんもやめたって言ってました」 「はい、そうです」 「お願いがあります、うちの娘を雇いなおす事はできませんか?」 「そ、それは……あんな事があった後ですし」 「それはわかります、そこはお互いにお話合いをして解決してくれませんか」 「わかりました」 「ありがとうございます」 「うちの娘には明日、ここに来させますので宜しくお願い致します」 「はい」 梨香さんの親が帰っていった。 私も色々と考えないとね。
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