8866(ハチハチロクロク)

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 気付けば、ぼくの隣には  同じように綿の傘にぶら下がって舞い降りた一人の少女がいた。  人懐っこい笑顔でぼくの顔を覗き込むその瞳が  空で見た星のように  キラキラと輝いて  ぼくの心の隙間を甘い香りで埋めていった。  「よろしくね」  そういって少し首を傾けて少女は微笑んだ。
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