絶対零度の眼差しに

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「……考えとく」 女嫌いの神崎くんとペアで設計士とインテリアプランナーとして仕事をするのがずっと苦痛だった。 だけど、今は一緒に仕事ができる事が楽しく思える。 「2年後……絶対に佐伯を連れて行くから」 神崎くんが真剣な表情でわたしを見つめながら言った。 「……玲斗、告白してるみたいなんだけど!?」 「……あぁ、そのつもりで言ってる」 相沢くんの質問に顔を崇めて顔を背けてぼそりと神崎くんは答えた。 「玲斗のお父さんとお母さんみたいなゴールデンペアだからいい夫婦になれると思うな。 佐伯さん、真剣にこいつの事を考えてやって」 相沢くんは神崎くんと中高一貫校時代からの親友で、不器用な性格の相沢くんの通訳を務めてるようだった。 「うん。神崎くん、これから設計士とインテリアプランナーとして仕事をする中でお互いを知っていこう」 「……あぁ」 女性に対して絶対零度の冷たさだった神崎くん。 そんな神崎くんはわたしに対してはひんやり程度の冷たさになりました。 でも、生まれ持った性格なのか冷たさは健在でわたしの事を好きなはずなのに態度が悪い。 硬派とかシャイというレベルではなく、現時点ではわたしは神崎くんに着いて福岡に行く気は起きない。 神崎くんが態度を改める日は来るのか……。 【続く………かも】
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