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あれ? 意外と……。
「この仕事を俺に、ですか?」
「ああ。良い経験になるだろう。少し頑張ってみろ」
柊さんはそう言って俺に企画書を手渡してくる。
その内容……それは新しい取引先との商談だった。一言で言えばこの商談の代表を俺がしろってこと。
でも、お偉いさんにペコペコしないといけないのはとても怠い。
そう思っていたら柊さんが缶コーヒーをデスクの上に置いた。
「俺の奢りだ。これで頑張れ」
「これだけの大仕事で缶コーヒーだけですか」
「奢ってやってるんだ。文句を言うな」
柊さんはそれだけ言い残してデスクへと戻った。俺は聞こえるようにため息を吐いたけど、柊さんは無視。
俺はとりあえず企画書に目を通す。そして柊さんから奢ってもらった冷たい缶コーヒーを一気に飲み干した。
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