モブくんはいつも彼女さんの瞳の中

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僕が出られれば、何かできたかもしれないのに。 そう思うと、僕の目からは久しぶりに、ぼろぼろと涙が出てきました。 「たけし」 僕の名前を忘れないように、いつも僕の名前を手のひらに書いてくれてる父さんと母さんは、引退試合の後、僕をぎゅっと抱き締めてくれました。 悲しいけれど、寂しいけれど。 僕は、ありきたりの当たり前の、小さな幸せが幸せで。 単純だけど、もうそれだけで幸せな気持ちになりました。
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