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あれ?
お母さん、アキラ君のことどう思う?
どう思うって、いつも元気が良いしヒナちゃんのことをよくわかってくれてるみたいで良いなって思うけど
男としては?
男としてって・・・あなたの旦那さんだしね〜べつにいい子なんじゃない
私はイケメン好きだからね
アキラ君て、じゃがいもみたいじゃない
じゃがいもは、ひどいよ
などと、娘のヒナとはなしたことがあった
男としては?と聞かれたとき、なんで?と思ったけどなんとなく嫌な予感とでもいうかホントに、なんとなく、そんな気がしてそれ以上は聞かない方がいいような気がしたことをよく覚えている
アキラ君は制服を着た公務員で鍛えあげた身体がいかにも頑張ってる感があって、人懐っこいし可愛いお婿さんだなと思っていた
ヒナもアキラ君のシフトに合わせてパートの仕事を入れたり、鶏むね肉を使用したレシピを作ってあげるなど夫婦仲はとてもよくて、わたしとしても嬉しかった
ある夏休みにみんなで温泉に二泊で行くことになって
アキラ君とヒナで一台、あとはわたし達家族で一台で出かけたことがあった
二台はラインで休憩するサービスエリア(SA)を連絡しあいながら一緒に走って行った
あるSAで休憩した時のこと
食べる所は一杯でみんな一緒に食べるのは無理だと思われたので
空いた所にそれぞれ座って食べようということに
わたしは注文した物を持って一席くらいどこか空いていないか、キョロキョロしていたら向こうのほうからアキラ君が「おかあさーん」と叫んでいる
「こっちこっち、おかあさん」
あっ!?わたしは手で合図をして呼ばれている席に行った
運良く、全員分の席が空き
みんな一緒に食事が出来た
しばらくして、アキラ君が「おかあさん、アイスクリームたべますか?これおいしいですよ」って持ってきてくれたからわたしにくれるのかと思った
見ると少し食べてある
ん?
え?!
「どうぞ、食べてみてください」
「え?これ・・・スプーンいいの?」
「いいですよ」
わたしはそこまで潔癖症ではないからいいにはいいけどヒナはどうなのかな?と少し気になった
でもあまり長くためらうのは逆におかしい場面だった
じゃぁ と言って少し食べて返したのだけどヒナはどう思ったのかな?
と、そちらの方が気になった
ま、でもその場はそれで終わって、また走りはじめた
夜はホテルのビュッフェの食事で、みんなで盛り上がって楽しかった
最後にまた、「おかあさん、あっちにアイスクリームのコーナーがあるんでぼくが、持ってきますよ」と言って2パターンの盛り合わせを持ってきてくれた
今度はわたし専用のカップだった
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