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チェスターにはこれから起きる未来の結末が簡単に予測できていた。
自分はイシュメルから逃げることもできず、命をかけて戦ってみても圧倒的な実力差で負けるのだ。
今から自分がどんな選択肢を選んでも、結末だけは決まっている。
自分はイシュメルに拷問のような苦しみを味わらさせれて、残酷に殺されるのだ。
チェスターは無駄だと知りながらも、恐怖の中で剣を握った。
そして不気味な笑みを浮かべている白髪の死神イシュメルを絶望の中で見つめていた。
「ひっ、ひひひ。
戦うつもりか、青い瞳のミルド人。
それも良かろう。
じゃがな、貴様は自分の実力のなさを思いしり、拷問のような苦しみの中で地獄に落ちていくじゃろう」
イシュメルの言葉は決して間違うことのない予言だった。
チェスターはイシュメルに勝てないと、心の中で理解しながら、イシュメルと戦うこと以外に選択肢を持ってなかった。
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