終わりのない悪夢

11/13
前へ
/171ページ
次へ
チェスターは少しでも早い死を願った。 永遠の苦しみから早く逃げ出したかった。 きっとリンジーも今の自分と同じ気持ちを味わっている。 自分の弱さを思い知らされている。 ミルド族はジュナール族の下位種族。 それを認めなければ、ミルド族は生きていけない。 それがきっとミルド族の悲しい運命に違いない。 チェスターがあきらめの中で自らの死を願っているとき、イシュメルの死神の鎌がチェスターの首を突き刺した。 チェスターは二度目の死を迎え、また聖なる部屋で目を覚ました。 そしてチェスターが十三度目の死を迎えたそのときに、チェスターの心はついに折れた。
/171ページ

最初のコメントを投稿しよう!

82人が本棚に入れています
本棚に追加