闇の中のドリームワールド

終わりのない悪夢

その後、チェスターの右肩には『J』の刻印がされ、チェスターはジュナール族に永遠の服従を誓った。

そしてチェスターはイシュメルから異能の力を授かり、それと同時に自らの体に呪いを宿した。

ジュナールの犬となったチェスターは体内エネルギーを光の剣に変える異能の力で強さを増したが、短命で生涯を終えるという悲しき宿命も同時に背負った。

光の魔剣士と呼ばれるようになったチェスターは、かつてのリンジーのようにジュナールの犬となり、ミーリアの街のミルド人を強制労働に駆り立てた。

チェスターは自分が憎み続けた生き方を皮肉にも受け継いでいた。

チェスターはジュナール族を憎む気持ちを心の奥にしまい込み、ミルド人の嫌われ者として生まれ変わった。

ジュナールの犬となった今でも、チェスターの心にイシュメルへの恐怖が植えつけられている。

ジュナール族に逆らったなら死よりも恐ろしい未来が待っているのだ。

そんな恐怖に支配されているチェスターは、最悪の運命を絶望の中で受け入れていた。