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そして2050年3月1日、ルドルフはジュナール族に対して反乱を起こした。
反乱軍はたったの三人、ルドルフとバートとマルコムだった。
ルドルフたちは今まで隠していたその実力を存分に発揮し、次々とジュナール族を倒していった。
そしてルドルフはついにナナムの街を支配しているホーマ・メイスンと対峙し、一対一の戦いを挑んだ。
ホーマ・メイスンはジュナール族の五将軍のうちの一人で、爆撃の異能力者であったが、ルドルフは戦いの中で時を止め、圧倒的な実力差でホーマを打ち破った。
時の支配者、ルドルフ・ガスリーがナナムの街を落として、ミルド人の独立国家、ドリームワールドを作った噂は、カサドールの大地にあっという間に広がっていった。
そして、その噂を聞きつけたミルド人がドリームワールドに押し寄せ、ドリームワールドは異質の独立国家を形成していた。
そのニュースはミーリアの街にいるチェスターの耳にも届いていた。
チェスターにとってもミルド人の独立国家は夢だった。
でもチェスターはミーリアの街から動かなかった。
いずれミルド人の独立国家、ドリームワールドは消滅する。
ミルド人は決してジュナール族には勝てないだろう。
チェスターはそう考え、ジュナールの犬として、瞳に光を失いながらミーリアの街で生きていた。
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