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(オレたちの運命をもてあそぶ死神め!
いつかお前を殺してやる!
オレたちはジュナール族の犬じゃない。
誇りあるミルド族だ!)
赤い髪の少女の胸を刺すような悲鳴が遠くの方へと消えていった。
そのことで、ある者は怒りを、ある者は安堵を、またある者は不安を感じていた。
ジュナールの死神イシュメルから感じるのは、運命を破壊される恐ろしさだ。
その恐怖の感情は、ミーリアの街に住むミルド人がアイザックに感じるものとは違っていた。
アイザックは直接的な暴力で相手の命を奪っていく。
それに対しイシュメルは、相手の精神や運命や未来の可能性を破壊していく。
ジュナールの死神はその名の通り、ミルド族の若者の肉体から健全な魂を切り取っていく。
そして、そんなイシュメルがしだいにチェスターに近づいてきていた。
二人の距離が縮まるにつれ、チャスターの鼓動は速くなっていった。
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