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 信じられないことが、次々に当たり前に起きた。  それでも、周はまた来たいと思ってる自分が少し不思議だった。  小さく笑って、振り返った周は再び言葉をなくした。  視線の先には見慣れたコンビニ。  走って通りに出る。 「どうして・・・・・・」  そこは周の家から、ほんの数分の場所だった。  確かに今日、周は学校へ行くべく電車に乗った。結局たどり着くことができずに途中下車をしたのだ。それなのに、砦誘鬼をでたここは、周の家のすぐ近所だった。  どこか狐にでも摘ままれた思いで、振り返る。  と・・・・、そこには雑居ビルの路地も砦誘鬼もなかった。  周は再び前を向いて、歩き出した。  自分でもよくわからないが、砦誘鬼にはまた行ける気がした。  その時はきっと。  空はまた、嬉しそうに笑うだろう。  戒は優しく微笑むだろう。  淨は、面倒そうに顔を顰めるだろう。  三蔵は、怠そうに欠伸のひとつもするだろう。 「明日は学校へ行こう」  誰に言うでもなく、呟いた周の足取りは軽かった。
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