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序
遥か昔・・・・まだ、現世に神と人と妖とが混在していた時代。
中国は唐の国から神の国、天竺を目指して旅をした一行がいた。
ひとりの法師と、三匹の妖怪。
なんとも珍妙なその一行はやがて、人々の間で語り継がれ英雄となり、伝説となった。
長く険しい旅路を終えた彼らのその後は、語られることなく今日まで至るが、彼らは魂となりて、釈迦如来の元長い眠りについていた。
再び、仏の理から外れ世が乱れた時、彼らは釈迦如来によって転生し再び現世へと舞い降りる。
釈迦如来は天界で、哀し気に目を伏せてため息をひとつおつきになった。
____とうとう、この日がきてしまったと____
十界を見通しながら、掌をそっとお開きになった。
そこには力強い光を放つ宝玉が四つ。
釈迦如来が四つの宝玉にそっと吐息を吹きかけると、宝玉は益々の光を放ちたちまちに四本の光の線となって下界へと伸びた。
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