届けるは愛の文

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丘の上、土を撒き散らしながら姿を現したのは、馬車だけ…… 「――っ!」 俺は目を見開いた。丘の上に姿を現したのはやはり馬車だった。だがも う一つ遅れて姿を現したヤツがいる。緑の皮膚に、この距離でもわかる 紅く滾(たぎ)る眼光。右手に握った大振りの斧。 まちがいなくあれは、ゴブリンだ。
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