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第4話 美奈子の家は孤児院だった
美奈子「透君、ここが私の家だよ。」
透「ここは…児童館? それとも学校?」
美奈子「うう~ん、惜しい! 正解は愛育園という孤児院だよ。」
透「孤児院? って事は、美奈子ちゃんは…」
美奈子「そうそう身寄りの無い…では無いんだけど…つまり、親が孤児院をやってるんだ。」
透「へえ~☆ 凄いなあ。なかなか出来ることじゃあ無いよね~☆」
美奈子「これでも親の実家は大富豪らしいわ。
お祖父様と父親が仲が悪くて、めったに お祖父様のほうへは遊びにいかないんだけど…たまにお祖父様に会いに行くと超可愛がってくれるわ。」
透「そうなんだあ。 因みに美奈子ちゃんのお祖父様のお名前は何っていうの?」
美奈子「えっ? ああ、玉井時三郎、三井グループの創始者の一人よ。」
透「ああ、知ってるよ。その人は うちの親戚になるからね。」
美奈子「ええ~☆ じゃあ私達…親類縁者?」
透「ああ、でも、うちは父の代が取り子、取り嫁で縁は一旦切れてるんだけどね。」
美奈子「うちもお祖父様から養女になれって言われてるの。 なんだか複雑だわ。 父はお祖父様と絶交して縁を切ったらしいの。 孤児院をやるのが反対だったみたい。」
透「そうかあ。 皆 仲良くして家族になれば良いのにねえ。」
美奈子「そうそう、仲良くすれば良いのにねえ。 孤児院だって…悪い事をしてる訳じゃあ無いのにね。 家族にね~?…そうそう私達が結婚してね…☆」
美奈子は話の流れで つい、透と結婚って言葉を言ってしまい、少し はにかんだ。
透「美奈子ちゃんと結婚して家族にね。 そして皆 親戚になってねえ。って、まだ話が早いか? ゴメンゴメン。」
透は美奈子が自分の花嫁になったところを想像し、顔を赤らめた。
美奈子も透と結婚って考えて嬉しくなってしまった。
透も美奈子も私達は結婚する運命なんだと感じたのだった。
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