第5話 何度目かのデートで…

1/1

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ

第5話 何度目かのデートで…

美奈子と透はお互いの家にも行き来してかなり親しくなった。 「あれは…どうなった?」とお互いが共通の話題を持つようになった。 透の部屋に遊びに行くと、初めて透のお母さんらしき人に会った。 「透…お友達? あら可愛い娘ね、お安く無いわ。 まあゆっくりしていって頂戴。 私は用が有るから失礼するわ。」 透のお母さんと話したのは…それが全てだった。 忙しすぎて…そう関心も持ってはいられないみたいだった。 美奈子の母なら根掘り葉掘り聞く所だろうが…美奈子は少し寂しい気もした。 今日は透の様子が少し変だ…☆ 明らかに何かを意識している…☆ 何だろう? そういう所は美奈子は鈍感だった。 透【美奈子ちゃんと出会って ふた月にもなるし…ここは意思表示が必要じゃないか! 好きなのか…どうなのか…好きなら どの位好きなのか? …ここは男らしく☆☆★★】 透「美奈子ちゃん…」 美奈子「透さん、なあに?」 透「俺…美奈子ちゃんが好きだ! 将来結婚したい位… 美奈子ちゃんは俺の事をどう思ってる?」 美奈子「ん~結婚とか言われると重く成っちゃうんだよね☆ ほら、透君が普通の家庭の人だったら違うんだろうけど…大富豪じゃあね~…… 結構重たいわ☆」 透「家柄とか財産とかが邪魔なら家出しちゃおうか? そうしてでも美奈子ちゃんを手に入れたいや☆」 美奈子「ん~そう言ってくれるのは嬉しいんだけど…もう少し成り行きを見る…っていうのはどうかな? 結ばれる運命なら結ばれるし…そうじゃなきゃ そう成らないだろうしね。」 透「なんか…はぐらかされた感じだなあ☆ 俺は美奈子ちゃんの事をこんなに好きなのにさ☆」 美奈子「私だって透君の事が嫌いじゃないわ☆ でも…もう少し友達の領域に居れたら良いんだけどな☆」 透「うん…分かったよ☆ 美奈子ちゃんを好きな気持ちは変わらないけど… 気持ちを強要する事は出来ないからね☆」 美奈子「じゃあ…友達の握手だよ☆」 透は慣れてないらしく…握手さえも戸惑った。 美奈子「これは友達のハグね☆」 これには透も真っ赤になってしまった。 美奈子は透に長めのハグをした☆ 透は美奈子の背中に手を回したら良いのかどうか大いに迷った☆ 美奈子は【これは私の気持ちよ❤️】とキスしたい衝動にも駆られたが、さすがに【それはダメでしょ】と思い留まった☆ 美奈子自身、【女は小悪魔だわ☆】と思ってしまった。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加