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第5話 何度目かのデートで…
美奈子と透はお互いの家にも行き来してかなり親しくなった。
「あれは…どうなった?」とお互いが共通の話題を持つようになった。
透の部屋に遊びに行くと、初めて透のお母さんらしき人に会った。
「透…お友達? あら可愛い娘ね、お安く無いわ。 まあゆっくりしていって頂戴。 私は用が有るから失礼するわ。」
透のお母さんと話したのは…それが全てだった。
忙しすぎて…そう関心も持ってはいられないみたいだった。
美奈子の母なら根掘り葉掘り聞く所だろうが…美奈子は少し寂しい気もした。
今日は透の様子が少し変だ…☆
明らかに何かを意識している…☆
何だろう? そういう所は美奈子は鈍感だった。
透【美奈子ちゃんと出会って ふた月にもなるし…ここは意思表示が必要じゃないか! 好きなのか…どうなのか…好きなら どの位好きなのか? …ここは男らしく☆☆★★】
透「美奈子ちゃん…」
美奈子「透さん、なあに?」
透「俺…美奈子ちゃんが好きだ! 将来結婚したい位… 美奈子ちゃんは俺の事をどう思ってる?」
美奈子「ん~結婚とか言われると重く成っちゃうんだよね☆ ほら、透君が普通の家庭の人だったら違うんだろうけど…大富豪じゃあね~……
結構重たいわ☆」
透「家柄とか財産とかが邪魔なら家出しちゃおうか? そうしてでも美奈子ちゃんを手に入れたいや☆」
美奈子「ん~そう言ってくれるのは嬉しいんだけど…もう少し成り行きを見る…っていうのはどうかな? 結ばれる運命なら結ばれるし…そうじゃなきゃ そう成らないだろうしね。」
透「なんか…はぐらかされた感じだなあ☆ 俺は美奈子ちゃんの事をこんなに好きなのにさ☆」
美奈子「私だって透君の事が嫌いじゃないわ☆
でも…もう少し友達の領域に居れたら良いんだけどな☆」
透「うん…分かったよ☆ 美奈子ちゃんを好きな気持ちは変わらないけど… 気持ちを強要する事は出来ないからね☆」
美奈子「じゃあ…友達の握手だよ☆」
透は慣れてないらしく…握手さえも戸惑った。
美奈子「これは友達のハグね☆」
これには透も真っ赤になってしまった。
美奈子は透に長めのハグをした☆
透は美奈子の背中に手を回したら良いのかどうか大いに迷った☆
美奈子は【これは私の気持ちよ❤️】とキスしたい衝動にも駆られたが、さすがに【それはダメでしょ】と思い留まった☆
美奈子自身、【女は小悪魔だわ☆】と思ってしまった。
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