第1章 ノアンドールの劣等生

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第1章 ノアンドールの劣等生

 魔法使いならば大多数が入学を志願する全寮制のノアンドール学園。血の継承を果たし、魔法使いとして生まれた男女は七歳になると学園の入学試験を受け、その結果によっては今後の魔法人生を左右するとも言われていた。  先日に十歳の誕生日を迎えた百合園詩季(ゆりぞのしき)もまた、日本人でありながら魔法使いとして生まれ、ノアンドール学園が存在する魔法界で学園への入学を果たし、日夜魔法の修行に励んでいた。  これは周囲から理不尽な理由で疎まれる孤独な魔法使いの少女が、一匹の狼を介して劣等生から優等生に化けた物語である。
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