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「…ということがあったんです。」
昼休みに、先生の所に行った。先生は相変わらず雑誌片手にコーヒーを飲んでいる。
「いいんじゃないですか?君はそんなに熱心に部活参加してないじゃないですか。」
「…私と会う時間が減るのはいいんですか?」
「こうして毎日会っているでしょう。特に用事もないのにやって来るのは君くらいですよ。」
「先輩たちも来てるじゃないですか。受験勉強を口実にして。私よりもそっちを優先してるくせに。」
「…仕方ないでしょう。ここは学校。勉強が優先です。」
「先生に監禁されたい。」
「はい?」
「先生に監禁されて、先生だけしかいない世界に住みたいです。」
「…少し度が過ぎますよ。想ってくれるのはうれしいですが、学校では先生と生徒です。…前にも言いましたよね?」
「…そうでしたね。すみませんでした。」
私はムッとして理科準備室から出て行った。
私は、何を期待したのか。何を言ってもらいたかったのか。
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