月末の夜

4/11
前へ
/50ページ
次へ
「…こわ。」 手紙の内容は、さらに過激さを増しているようだった。 そもそも私にそれだけの魅力があるのだろうか。 「明日、先生に相談しよう。」 ―――――♪ スマホに着信があった。…先輩からだ。 「もしもし、どうしたんですか?」 『こんばんは。ごめんね、今電話大丈夫かしら。』 「大丈夫ですよ。急用ですか?」 『ううん、大した用事じゃあないんだけどね。ほら、今日の帰りの手紙はどうだったのかなって。』 「あぁ、…やっぱりいたずらでした。でも今回は大したことなかったです。」 『そうなの?それはよかったわ。そうだ、明日お茶でもしない?スイーツビュッフェ、行ってみない?』 「あー、すみません。土日は用事が入っていて、厳しいです。」 『あら、そうだったのね。ごめんなさい。また今度誘うわね。…先生とデートかしら。』 「だから違いますよ。親と出かける用事があるんです。また今度誘ってください。」 『わかったわ。それじゃあ、おやすみなさい。』 …なんだったんだろう。先輩なりに心配してくれていたのだろうか。 まあいいや。それよりも明日はお泊りだ。 先生といっしょに過ごせるのを、ワクワクしながら早めに寝た。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加