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暗い檻の中
気持ちが悪い。
頭が痛くて、吐き気がする。
冷たい床。…部屋の中?
私は、どうしたのだろう。
先生の家に行こうとして、誰かに何か変なことをされたような…。
「…あれ?」
腕同士が、背中側で固定されてる。…起き上がれない。
何か、まずいことになってるのではないか。
怖い、怖い怖い怖い。
「目が覚めたのかい?」
「…え⁉」
先生の声。先生の声がする。
「…先生?そこにいるんですか?」
頭を持ち上げる。目を開けたいのに、布か何かで目隠しがされている。
「そうだよ。ここは君に話した、君と僕だけの部屋だよ。」
「先生?すみません、状況がよくわかりません。どうして私は、こんな風に縛られているんですか。」
「どうして?それは君が望んでいたからですよ?僕に監禁されたいって、言ってたじゃないですか。」
監禁?確かにそう言ったことがある。でも…。
「私が想像していた監禁とちょっと違うというか…冗談か何かですよね?」
「いえいえ、僕は本気ですよ。今日から君のことは僕が管理します。」
「…せめて、せめて目隠しは取ってもらえませんか?」
「…すみません、それはできません。」
そういって、先生は私の顎をつかんだ。ひんやりとしていたけど、何度も触れたことのある、先生の手の感触のようだった。
「僕は、君が思っているより、少し過激な一面もあるんです。君が監禁されてもいいと言ってくれたので、僕も欲望に忠実になることにしました。」
「そんな。」
「大丈夫です。最初は怖いと思うかもしれませんが、次第にその恐怖は喜びに変わるはずです。…いえ、僕が責任をもって変えてみせますので、僕に身を預けて頂けませんか?」
先生の、言っている意味が、分からない。喜びに変わる?どういうこと?
「先生、私は逃げません!逃げないので、せめて自由にさせてください。」
「…あまり聞き分けのないことを言わないでください。僕も、乱暴な真似はしたくありません。」
先生の手が、私の首を緩く、徐々に強く締めていく。
「うっ……わ、わかりました!だからやめて…。」
先生の手が離された。先生は「いい子ですね」と私の頭を撫でた。
先生による、監禁生活が始まった。
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