名もない気持ち

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『ずっと…ずっと好きでした。』 この言葉に自分は言葉を失った。 『あたしと…………付き合ってください。』 告白ということだけ、理解できた。 でも何も言えなくて。 『大好きなんです……。あたしを…………嫌いにならないで…!!桃花(とうか)さん!!」 そう言ってあの子は………走り去ってしまった。 この告白にどれほど勇気を出したのだろうか。 自分に分かるはずもないけれど、きっと自分が思ってる何倍もの勇気だったに違いない。 それなのに、自分は一言も言葉が出なかった。 追いかけることすら…できなかった。 「自分はただ…………。」 あの子と話したい。 いつもみたいにあの子と過ごしたい。 あの子にもっと頼られたい。 だけど何度願ってもやはり、時は戻ってくれない。 「鈴羽………。」 あの時からずっと答えを探し続けている。
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