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腐った者どもよ
俺、黄森結城(きもり ゆうき)は高校に入学して1週間。何の部活に入ろうか決まらない。なので、漫画研究部に入ることにした。
なぜかって、漫画が単純に好きだし、俺腐男子だからBL漫画とか読めたら最高じゃんってわけで。運動苦手だし文化部は文化祭前が面倒くさそうだから研究部みたいな感じのとこが良いとは思ってたから、早速入部届けを出してきた。
廊下の向こう側から誰かが走ってくる。
「結城ー入部いくっしょや?」
「おー結城!入部届けだしてきたとー?」
こいつは海老沢碧斗(えびさわ あおと)。通称あおねこ(大の猫好きでBLではネコ担当のキャラが好きだから)。
俺の幼馴染で俺が腐男子になるきっかけとなった腐男子だ。無駄に背が高く美形な割には頭が悪い。そして、厨二病を拗らせており北海道の方言が混ざった言語を話す(したっけねーとか)。
そして後ろは病川小雪(やみかわ こゆき)
このとおり無駄に元気でガサツ、しかし運動神経がよく、勉強は下手という俺とは真逆の性格である。俺的には赤とオレンジのオッドアイが羨ましい。そして何故か福岡の方言を話す。俺はこいつに友情を込めてゆっきーと呼んでいる。
俺たち5人は入学と同時にお互いが腐男子と知り、腐り同盟を組んだ仲良しである。
「おう。漫研にな。」
「奇遇やな!俺らも漫研入るばい!」
「仲良くしれや!」
そんな雑談をしているとまた廊下から誰か歩いてくる。
腐り同盟はあと2人いる。
「いよっす!何の話や?」
「ナ、、、ナマモノ展開ですか、、、?」
この2人は双子の腐女子。
関西弁でうるさい騒音機械みたいな奴が姉の燈毬(ひまり)。大人しめの低身長女子が妹の薾々(にに)。漢字が読みづらいのでひらがなでよんでる。こいつらはハーフでちょっと名前がかわっている。
燈毬・ユニ・オカムート。
薾々・ユニ・オカムート。
この2人の名前はとても覚えやすい。
ま、それは置いといて。
同盟を結んだ俺たちは入る部活も偶然被った。みんな漫画研究部だ。
「ににちゃん、ナマモノちがう。しかも3人だと3Pになってまうよ。、、、ばってん、それもありと?」
ゆっきー、それな。そうなると俺は受けがいいな。多分あおねこは攻めで、、、って!
「いや、ないわ。3Pは俺、受けになるわ。」
「攻めはできらさんないんか?」
「いや、俺は受けがいい。」
「俺リバやから攻めやれるべ。」
「女子おるけんこの話やめとこや。な?」
ふと女子2人に目を向けると、気恥しさに砂を吐きそうになっている。
「尊い、、、砂吐きますよこんなの、、、」
砂を吐く、とは腐女子がBLでラブラブなとこを見て気恥しさに何かを吐きそうになっている様子のことで、なぜ砂なのかと言うと一説によれば甘ったるくて砂糖を吐くを例えたためだとか。
「ま、まあ、とりま入部行こうや!な?」
燈毬の言葉に我に返り、俺たちは漫研の部室に向かうことにした。
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