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――――その日から、私は必死に生きようと踏ん張った。
でも身体なんかこれっぽっちも動かなくなって、言葉を発することだってままならない。
最後の方は憔悴しきっていたと思う。
徐々に薄れゆく意識。もう私に抗うことなんてできなくて。
最後に見たのは恍惚な笑みを浮かべる天使と、「まだ死ぬな!!せめてアイツを殺してから……!」なんて頓珍漢なことを言っている悪魔だった。
何がムカつくかって、最後まで私を延命させるために自ら離れるという選択肢がコイツらに1ミリたりともなかったってことだ。
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