夜の別荘にて。

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「キャアアアアアアアアアーーーーーー!!!」 突如闇夜を切り裂く悲鳴で全員目を覚まし、部屋から出てリビングに集まった。 「郁美は?」 「いくっ…!」 ドアが壊れる勢いで開き、顔面を蒼白に染めた郁美が出てきた。 「この家、変よ!!」 「変って…」 「眠っていたら、顔をひんやりとした手で撫でられて、腕を掴まれたの!見てよ!!」 「「「!!!!」」」 3人は息を呑んだ。郁美の細い腕には、くっきりと赤い手形が残されていた。  そして、4人のちょうど真ん中に、真っ赤な液体が天井から垂れてきた。 「「「「…?」」」」 4人が天井を見ると…。 「に・が・さ・な・い・わ・よ…?」 全身血塗れで包丁を持った女が、天井にへばりついていた。  4人は文字通り阿鼻叫喚を挙げながら逃げ出し、無人になった別荘のリビングに、血まみれの女がとん、と床に飛び降りた。彼女は懐からタオルを出して顔にべったりと塗られた血糊を拭い、奥から、香夏子と香夏子の夫新次郎が出てきた。
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