甘酒師匠

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その夜、私が寝ておりますと、先生が部屋の前に立たれました。 「要君」 蒸し暑く寝苦しい夜でしたので、私もすぐに起きました。 戸を開けると先生が麦酒を持って立っておられました。 「良かったら一緒にやらんかね」 先生も寝苦しかったのでしょう。 寝間着の前は完全に肌蹴ておりました。 私は快諾し、先生と一緒に風通しの良い縁側に座りました。 「この家は此処が一番風が通るね」 先生は麦酒の栓を抜くと、グラスに注がれます。 「こう暑いと本当に寝不足になってしまう」 先生はそう仰ると、麦酒のグラスをぶつけ殆ど一気に飲み干されました。 私もそれを見て、グラスに口を付けました。
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