ほんとはネタバレ厳禁

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ほんとはネタバレ厳禁

「は? 何それ信じられない」  女子高生の冷めた声が公園のベンチに響いた。それを聞いた不良天使が、再び大きくため息をつく。 「だから……マジでお前は死ぬんだって」  もう何度同じ説明をしたのかわからない。そう思い、ツバサは困ったように頭をかく。  なぜ自分がここに来たのか、そしてどうして彼女の前に現れたのかをご丁寧に説明しているのに、相手はと言うと、信じる気配はまったくない。  まあでも……そりゃそうか。  ツバサはふと冷静になり、心の中でボヤく。  ちなみに、当たり前だが天使が自分の正体をバラすばかりか、助けるべき相手の人間にネタバレをするなんてご法度中のご法度。 だが、楽に仕事を進めるにはこの方法が一番手っ取り早い。ちなみに、今のところゼツ婆にはバレてないので大丈夫……だと勝手に思ってる。
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