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すると敏感な凜久は、いつもと違う私に気付いたのか
「……どうしたの?」
と不安気な表情で問いかけてくる。
そんな凜久に、思わず嘲笑してしまう。
そっか、だってあんたは私にアレが聞かれたこと知らないもんね。
なのにいきなり態度変わったらびっくりするよね。
……なら、もうお互い演技はやめよう。
多分最初にこの良い子の面を被ったのは私だから、責めるつもりは全然ないよ。
けど、お互い騙し合ってるのも馬鹿らしい。
もう、いいよね。甘い夢はここまでだ。
「あ、のさ。聞いちゃったんだよね。言い忘れたことあったから戻ったら、凜久が私のこと話してるの」
多少の嘘は方便でしょ。
今まで散々騙してきたんだし。まあ最近は体が勝手に動くようになってたけどさ。
すると凜久はドキリとしたような顔をした。
ふん、やっとその『可愛い弟』も終わりかしら?
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